★ たくさんの例句と共に
「十七音字の魅力」を追求します。
★ テーマ&言葉選びや喩えのテクニック
★ あえてドラマチックな演出で魅せる
★ 鑑賞から学ぶ詠み方の奥深さ
◇◆◇ 監修者からのコメント ◇◆◇
川柳が誕生してから、二百五十余年が経ちます。
その内容は、二つのグループに分けられます。
一つは自分を詠む主観的な川柳で、
もう一つは他人を詠む客観的な川柳です。
伝統川柳や政治、世相を風刺する時事川柳は、
客観的な視点の川柳です。
新聞に掲載されているものやサラリーマン川柳などが
あげられます。
これに対し、現代川柳は、自分を詠むグループで、
五七五の主題は自分です。
「私」が主役であります。
自分を俯瞰しながらも、
揺れ動く心理状態を表現していくのです。
そして、自分に向き合い感情をさらけ出すほど、
味わいのある川柳が生まれます。
この世に自分ほど面白い素材はありません。
様々な体験を積めば積むほどその素材の趣は
増していくので、人生経験豊富な人ほど共感を
呼ぶ作品をつくることができます。
現代川柳は、自分という面白さを川柳の中で存分に
発揮することができる誰でも楽しめるものです。
本書は、川柳に興味を持ち、
作句に挑戦してみようという方へ向けて、
句を詠むうえでの基本的な事項を踏まえて
紹介しています。
本文中には、たくさんのお手本となる句も掲載し、
川柳をつくると同時に鑑賞する醍醐味も
味わうことができます。
現代川柳を通して、
自分を表現する創作の楽しさを
感じていただけたら嬉しく思います。
杉山 昌善
◇◆◇ 主な目次 ◇◆◇
☆PART1 川柳の世界に触れてみよう
* 川柳のルーツを知る
* 俳句との違いを知る
* 川柳の三大要素を心得る
* 現代川柳の面白さを味わう
・・・など
☆PART2 川柳上達のテクニック
* 十七音字で自分の世界をつくる
*「上五」「中七」「下五」の名称を知る
* 平明にして深く
* 身のまわりから素材を選ぶ
・・・など
☆PART3 川柳を詠んでみよ
* 喜怒哀楽を五七五に詠む
* 日常の嬉しさや感動を見つ
* 怒りの気持ちを句にする
* 共感を呼ぶ哀愁を描く
・・・など
☆PART4 川柳を鑑賞する
* 上達のための作品鑑賞
* 朴訥なユーモアを味わう
* 瑞々しい感性に触れる
* 人間の面白さを観察する
・・・など
☆PART5 川柳を評価する
* 選者の役割や資質を知る
* 添削で技術を高める
・・・など
☆PART6 川柳の楽しみ方
* 自分の句を人に読んでもらう
* 句会に参加してみる
* 句会の流れを知る
* 自分の句を投稿してみる
・・・など
*PART7 詠む人で変わる川柳の魅力
* 男女で詠み合う楽しさを鑑賞す
* 川柳Q&A
※ 本書は2020 年発行の
『楽しく上達できる 川柳入門 表現のコツ50 新版』
を元に、書名・装丁の変更、必要な情報の確認、
一部内容の変更を行い「改訂版」として
新たに発行したものです。