★ 多くのメダリストを育てた名将が伝える、
「勝つ」理論&テクニック!
★ 抑込・絞め技・関節技の極意、
立ち姿勢からの連携まで、
実戦で活きるスキルが身につく!
★ 相手の出方・状態に応じた効果的な返し方
★ 防御を崩して技に持ち込む技術
★ 寝技を強化する練習法
◆◇◆ 監修者からのコメント ◆◇◆
オリンピック等の柔道競技を見てもわかるとおり、
現在、日本の柔道が寝技を必要としています。
日本柔道連盟でも「特に中高生の場合、
寝技の真剣な練習に取り組もう」という方向性が
打ち出されているところです。
最初は寝技でどのように入ったらいいのか、
どのように攻めたらいいのか分からないかもしれません。
中学生なら中学生のうちに、
高校生なら高校生のうちに、
ひとつのパターンでもいいので、
相手がこのように逃げたらこのように抑えに行く、
といったような流れがつかめて、かつ、
自分の得意技として
試合で抑え込めるまでになることが大切です。
そして、逃げてばかりいるのではなく、
仰向けに返って攻撃できるような
寝技にすることが重要です。
この目標を持ち、
真剣に練習に取り組んでください。
次に、柔道では、立ち技で投げても一本ですが、
寝技で抑えても、あるいは関節を極めても一本なので、
立ち技から連携も覚え、
強化していくことが大切です。
実際の試合では、自分が一本だと思っても、
本当に一本が取れているとは限りません。
そのため、投げた後も、
すぐに抑込に行く必要があります。
この連携ができないと、
一本を逃すことになるかもしれません。
逆に、自分が倒されたとしても、
不利な状態から攻めに転じて一本を取る姿勢が重要です。
寝技の練習は妥協しがちです。
しかし、お互いが妥協せずに練習を積み重ねることで、
寝技のみならず、立ち技も含めた柔道そのものが、
必ず上達していくはずです。
近年、柔道では寝技がおろそかになっている傾向があります。
本書が、先人が創意工夫し築き上げてきた寝技を、
もう一度見直すきっかけとなってくれることを願います。
◆◇◆ 主な目次 ◆◇◆
☆第一章 上から攻めて抑込む
*01 横四方固は相手との距離を
取りながら膝を立てて抑えにいく
*02 上から横四方固で抑えにくとき、
体の間に手を入れてきたら頭で押さえて抑込む
*03 横四方固で抑えにいくとき、相手に手を取られたり
肩を押されたら上から手首を取り直して切る
・・・など全26項目
☆ 第二章 下から攻めて抑込む
*27 上から攻めてくる相手の片側の腕と足を制して
返せば、横四方固で抑込める
*28 相手の手を腹に乗せられなかったら、
もう一方の腕をすくって極め、
逆側に返して抑込む
*29 相手の腕を反対側の肩に乗せ、
肩固の体制を作ってから膝を蹴って
海老反りにして返す
・・・など全8項目
☆ 第三章 立ち姿勢からの連携
*35 喧嘩四つの相手に対して、
引き手で相手の帯を上から取り、
回転させて抑込む
*36 相手と組み合わずに寝技に持ち込むには、
支釣込足のように下に落とす
*37 背負投がかからなかったら、
相手の背中を抱いて後ろに着いて攻める
・・・など全7項目
☆第四章 締め・関節技で極める
*42 四つ這いの相手の腕を取り頭をロックして回転すれば、
腕関節を取ることができる
*43 四つ這いの相手が立ち上がろうとしたら、
そのまま腕を取り腕ひしぎ十字固に移行させる
*44 四つ這いの相手が立ち上がろうとしたら、
そのまま腕を取り回転させて
腕ひしぎ十字固に移行させる
・・・など全9項目
☆第五章 寝技を磨く国士舘の練習
*51 得意な状態から開始して1分以内に抑込み、
自分の形を強化する
*52 上は上からのみ、下は下からのみ、
1分間攻めあう
*53 3人1組で練習を行い、
一人がアドバイス役になり技術を確認しあう
・・・など全5項目
◆◇◆ 監修者プロフィール ◆◇◆
岩渕公一
柔道八段 審判員(Aライセンス) 柔道上級コーチ
岩手県立藤沢高等学校−国士舘大学体育学部−国士舘高等学校
国士舘高等学校柔道部監督。オリンピック金メダリストの
鈴木桂治、石井慧、西山将士をはじめ、全日本柔道選手権
大会出場者など多数の柔道家を輩出している。
国士舘高等学校柔道部の戦績
全国高等学校総合体育大会柔道競技(インターハイ)
優勝12回、準優勝8回
全国高等学校柔道選手権大会 優勝10回
金鷲旗高校柔道大会 優勝10回、準優勝5回 など