★ 理論に基づいたトレーニングメソッドで
最高のパフォーマンスを発揮する!
★ 競技に必要な基礎~発展トレ
★ 特異的な動きのためのトレーニング
★ 試合に向けたコンディショニング
◆◇◆ 著者からのコメント ◆◇◆
近年、日本バドミントンのレベルが世界的にも
高くなっている。男子の桃田選手が
世界ランキング(2019 年1 月現在)1 位、
女子の山口選手が同ランキング3 位、
奥原選手が4 位。
女子ダブルスも同ランキングで5 位以内に
3 組の選手がランクインしている。
日本代表のレベルが向上した理由は、
大きく分けて3 つ。
一つ目は、代表強化チームスタッフのレベルが上がったこと。
経験のある指導者が数多く加入することで、
世界水準で考えられるようになった。
二つ目は、ナショナルトレーニングセンター(NTC)が
開設されたこと。
NTCができたことで国内のトップ選手たちが
一ヶ所に集まり、一緒にトレーニングできる
機会が増え、効率的に高いレベルの練習が行えるようになった。
三つ目は、日本バドミントン協会のアクションプランが示され、
新しい指導者養成制度がはじまったことである。
JOC ゴールドプランの構成を踏まえ、
指導者養成及びナショナルチームの強化と
ジュニアの育成が、三位一体で進められることになった。
このことにより、全国どこからでも
優秀な選手が輩出される仕組みができ、
その結果バドミントン界のすそ野が広がっていった。
現在のバドミントン選手の飛躍は、
バドミントン界に携わる多くの人々の
協力と研鑽によるものである。
私自身、指導者として今後のさらなる
国際競技力の向上や競技発展のために
尽力していきたい。
筑波大学バドミントン部総監督
吹田真士
◆◇◆ 本書について ◆◇◆
この本では、バドミントンに取り組む選手が
上達するための練習法やノウハウを解説している。
各トレーニングには、テーマや目的 があるので、
自分のプレースタイルや課題などを
理解した上で取り組もう。
各ページにある「POINT」に対して、
写真解説を見ながら動作をマスターしていく。
トレーニングを実践していくことで、
基本的な技術はもちろん、
試合で使うテクニックを身につけることができる。
最初から読み進めることが理想だが、
「ここが気になる」「どうしてもマスターしたい」
という項目があれば、
そこだけをピックアップすることも可能。
得意なプレーを伸ばす・
弱点を克服するなど目的にあわせて
課題をクリアしていこう。
◆◇◆ 主な目次 ◆◇◆
☆ PART1
バドミントン選手のフィジカル
* POINT1
体力をベースに心技体と戦術を高める
* POINT2
6つの筋力を鍛えてスキルアップする
* POINT3
目的を明確にしトレーニングに取り組む
・・・など全4項目
☆ PART2
ウォーミングアップはトレーニングの一部
* POINT5
あらゆる方向に動き出せる姿勢をつくる
* POINT6
身体の使い方や姿勢づくりをウォーミングアップに取り入れる
* POINT7
ドローインした状態でさまざまな動作をする
・・・など全6項目
☆ PART3
エネルギー系の能力と筋力を高める
*POINT11
競技の特性を知ってトレーニングに役立てる
*POINT12
トップ選手のデータをトレーニングの指標にする
*POINT13
酸素を取り込む力をつけて競技力を向上させる
・・・など全5項目
☆ PART4
ストロークのための動作づくり
POINT16
力強いショットのために必要な動きづくり
* POINT17
捻じりの動作で運動の勢いをスイングに伝える
* POINT18
オーバーヘッドストロークのスイングを作る運動の勢いを末端に伝える運動連鎖
・・・など全7項目
☆ PART5
トラベリングのための動作づくり
* POINT23
相手に優位に立つため先取りの動きをつくる
* POINT24
力強い1 歩目のスタートをつくる
*POINT25
高く、すばやく跳べるヒザの角度でジャンプする
・・・など全10項目
☆ PART6
ゲーム中の動作を高める
* POINT33
身体のメカニズムを理解し技術や戦術と結びつける
* POINT34
身体の軸を安定させて動作する
* POINT35
着地を先取り次の動きへつなげる
・・・など全11項目
* Column
プレーとプレーのつなぎ目を意識して練習する
☆ PART7
トレーニングの質をあげるコンディショニング
* POINT44
用意周到に準備し練習成果を試合で出す
* POINT45
目標を設定して中期的に期分けで取り組む
* POINT46
目的に到達できるトレーニングプログラムは1つではない
・・・など全7項目
◆◇◆ 著者プロフィール ◆◇◆
吹田真士
筑波大学バドミントン部総監督
筑波大学体育系助教
バドミントン選手の競技力向上のためのトレーニングや
コンディショニングについての研究を行い、
その成果を筑波大学バドミントン部の指導にもフィードバック。
運動生理学や解剖学をはじめとするスポーツ医科学に
裏付けられたフィジカルトレーニングをもとに、
バドミントンに必要とされる肉体的な強さを導き出す。
コーチングスタッフやメディカルスタッフの助けを
借りながら先駆的な取り組みを行い、
大学バドミントン界で常に上位となる
チームへと導いた。
良いバドミントンの普及と指導者の育成、
選手強化をライフワークと考え、
教育・研究はもちろん、
社会貢献活動にも力を注いでいる。
日本バドミントン協会普及指導開発部部員、
公認コーチ4、コーチエデュケーター、
日本バドミントン学会理事。